Bluetoothは、2.4GHz帯の電波を使用したデジタル機器用の近距離無線通信技術です。この帯域はWi-Fiや電子レンジなども使用している混雑した周波数帯ですが、80MHzの周波数帯を1MHz幅(BLEでは2MHz幅)に分割したチャンネルと、周波数ホッピングという技術で、混信を避けるように絶えず周波数を切り替えながら通信します。かなり以前からワイヤレスのキーボードやマウスなどで使われていましたが、しだいに通信速度が高速になり省電力性能が向上していて、最近ではワイヤレスヘッドフォンやファイル転送など、連続したデータの高速伝送にも使用されています。
Bluetoothのバージョの特徴と違い
発表時期 |
バージョン |
進化点や特徴 |
1999 |
1.0 |
|
2001 |
1.1 |
- 普及バージョンと呼ばれ、Bluetoothが普及するきっかけとなったもの。
|
2003 |
1.2 |
- Bluetoothと同じ2.4Ghzの電波帯を利用している無線LAN(Wi-Fi)との電波干渉対策を盛り込む。
|
2004 |
2.0 |
- 最大通信速度を3Mbpsまで向上させる「Enhanced Data Rate」により、容量の大きなデータを送信できるようになった。
|
2007 |
2.1 |
- より簡単にペアリングできるようになる。
- Near Field Communication(NFC)という近距離用の無線通信に対応。
- スリープ時間が多いマウスやキーボードなどのBluetooth機器のバッテリーを最大5倍に伸ばす「Sniff Subrating機能」に対応
|
2009 |
3.0 |
- 最大通信速度を8倍の24Mbpsまで向上できる「Higt Speed オプション」が追加
- 電力管理機能の向上による低消費電力化
|
2009 |
4.0 |
- Bluetooth Low Energy(BLE)への対応により大幅に省電力化される。
- Bluetooth Low energy(BLE)への対応により基本的にバーッジョン3.0以前との互換性が無くなる。
|
2013 |
4,1 |
- スマホなどのモバイル通信との電波干渉を抑える機能追加
- 他にデータ転送の効率化、自動再接続機能、インターネット接続機能などが追加
|
2014 |
4.2 |
- 通信速度が2.5倍の650Kbpsに向上
- Bluetooth Low Energy(BLE)がIPv6/6LoWPANに対応し、セキュリティーが強化される
|
2016 |
5.0 |
- 通信速度は2倍の2Mbps
- 通信範囲は4倍の400m
- 通信容量は8倍
- メッシュネットワークに対応
|
2019 |
5.1 |
方向探知機能の追加によりBluetooth機器が発信している信号の方向を特定できるようになる。 |